過去の録音

先日、千葉に帰った時に昔のカセットテープを20本近く持ち帰った。

デジタル化するためだ。

 

カセットテープが劣化しないのであればそのまま取っておくが、テープは切れちゃうのだ。なので、変換できるうちにと思い。すでにダメになっているのも何本もある。

 

バッハ研の初期の本番テープが何本かあり、聴きながら整理していた。

まだバッハのカンタータがなんたるかを知らずに歌っていた頃だが、若さと勢いがあり、うまい下手を言う前に、切実に訴えてくるものがありびっくりした。

その頃の日々まで思い出してちょっと泣けた。

 

それから、故大国和子先生主催の門下生発表会、「騒々しい女たち」の第1回コンサート。その頃、スペイン歌曲にハマり、先生の門を叩いてお弟子に加えて頂いたばかりのころ。先生のお弟子さんたちは、どの方もしっかり訓練が行き届いていて、門下生の発表会とはいえ、皆さん堂々たる歌いっぷりだった。

中には、今、プロとして一線で活躍されている方もいた。当時は芸大に入ったばかりだった。

最後に、しめで先生が歌われたのを聞きながら、とても懐かしい思いに駆られた。

先生は急病で突然亡くなったので、お別れも言えなかったのだ。

レッスンを始めたころ、「あなたはブレスが悪い!」と言われ、1時間のレッスンの最初30分は、ブレスや発声の基礎練習が続いた。

本当になつかしい・・・

 

不思議だけど、録音には音だけではなく空気まで入っているような気になる。